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狷介な孤老を相手にして下さる方は少ない。そのお陰で、暑い日中は昼寝でやり過ごしている。だが、ウランバートルへ同行した会社社長から電話があり、慌てて都心のホテルへ掛け付けた。一種の反省会である。貿易商、会社社長と三人のウランバートル行きであったが、一ヶ月経過して、早速に反省会を開いたのである。
今度行くときは冷房装置の付いてないホテルには宿泊しないことにしよう、となった。ウランバートルの夜の暑さに辟易した話で盛り上がったのだが、話の中心はモンゴル進出であった。商機ありと二人は判断したようである。むろん、商売の話に、只相槌を打つのみであったが、貿易商と会社社長の話には納得するものがあった。 その第一は、今や日本国内に金儲けの機会が少ない。第二に、モンゴルは国民所得の急激な上昇が見込まれる。その国民所得の上昇はインフラ整備と鉱山開発でもたらされる。だから、第三にその国民所得上昇に伴う消費に関われば、商機が生じる、というモノであった。 ウランバートルは37度を越していたが、日本の35度の方が遙かに暑い。東京の暑さはマニラ並みらしい。そのマニラで、コリアタウンの発展が話題になっている。かなり知られている話らしいが、新宿裏手のコリアタウンと異なり、京城から一家を挙げての移住者の町と化しているそうである。京城は寒いから、避寒地としてマニラを選択したと見られるが、今では年中住むコリアンが増えたそうである。 問題はそのコリアンの出自である。何でも李明博の悪口を言えば笑顔を向ける人々だそうである。マニラでは、コリアンとの会話の第一歩が李明博批判となる、と教えられたのだが、本当だろうか?左派政権10年、南北貿易に関わった方々が京城を追われて、マニラのコリアタウンの誕生となっている、らしい。 韓国では、南北貿易は「交易」という言葉を使うらしいが、日朝貿易の減少に逆比例して増加している。無煙炭など日本が買わなくなった鉱産物は韓国へ向かっている。左派政権下、海州のタイラガイが釜山へ運ばれ、釜山で平貝は剥かれ、貝柱は韓国産として日本へ輸出されていた。 嘘の様な一昔前の話だが、産地偽装とは支那産の稲藁、アサリを北朝鮮産にすり替えることであった。経済制裁以降、そういう産地偽装はなくなった、と思っていたら、そうでは無いらしい。今でも支那産のニンニクが北朝鮮産として韓国へ入る、こともあるらしい。 押し並べて支那産の評判は悪い。昨秋というより、夏の終わりにモンゴル産マツタケがスーパーの店頭を飾った。あれは支那産だったらしい。日本では、支那産の評判は極めて悪い。其処に産地偽装の発生理由があるのだが、韓国では、北朝鮮産は国内産と見られるため、支那産を北朝鮮産として入れれば、関税が掛からないそうだ。 ウランバートルの市場で「札幌うどん」を見付けた。札幌ラーメンは知られているが、札幌うどん、とは聞き慣れない。生産業者の住所は北京であった。赤色支那の産地偽装は巧妙である。支那周辺の国家は尽く日本での評判はよい。其処も含めて「商標権」の獲得が絡んでいる、と同行した貿易業者が呟いた。支那周辺諸国の間で、唯一日本の悪口を言うのは韓国である。 北東アジアが一体的動いている時に、北朝鮮に対する経済制裁は有効性を持つのだろうか?逆に経済制裁が日本経済にマイナスの要因をもたらせては無いだろうか? 多くの工業製品で韓国企業は日本のライバルである。そういう状況で、サムソンよりソニーの評価が高い北朝鮮の存在価値を考えるべきであろう。 世界市場において、モンゴルで感じたのであるが、「同じ民族の朝鮮では、韓国品よりも日本製品の評価が高いですよ!」が、説得力を増すのだ。日本の工業製品を高く評価する北朝鮮の存在価値を考える時期に来ている。 韓国保守派と提携して金正日総書記批判に明け暮れる日本の「或る一派」には、国益の観点から要注意する必要があろう。 7月26日 南牛 安部桂司 |