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NKT Home arrow 安部桂司先生論考集 arrow 南牛 北朝鮮問題家を斬る arrow 北朝鮮問題家を斬る:205 - 朝青龍を弁護する
2010/09/10 Friday 13:06:08 JST
 
 
北朝鮮問題家を斬る:205 - 朝青龍を弁護する プリント メール
2010/02/07 Sunday 20:59:21 JST
 満洲は朝鮮諸族と蒙古諸族との境界であった。朝鮮諸族の生活圏は水稲と鮭の遡上する河川域であった。満洲の朝鮮諸族の居住域は蒙古諸族の基盤を浸食することが少なかった。だが、漢族は小麦と大豆の栽培を基盤として満洲を北上し、朝鮮・蒙古諸族と争うことが多かった。では、満洲族とはどの様な民族なのか?一般に豆満江流域を基盤とした女真族と見られているが、奉天周辺、いわゆる南満の漢族が満洲族を名乗っていることもあり、曖昧な部分もあるようだ。

 2月3日、名古屋まで出掛けた。田中克彦の『ノモンハン戦争』(岩波新書、2009年6月刊)を一読、感動したからである。名古屋にはノモンハンの戦場を知る人物が居た。何でも厚生労働省は戦場に遺棄されている遺骨の蒐集に乗り出したが、100年事業と化しているそうだ。その原因に外蒙での評判があるらしい。文化摩擦があるのだ。

 モンゴルでは若輩が年長者の前で酩酊することは失礼に当たらない、と伺った。逆に、酩酊は信頼を得る、そうである。初対面でも酔っぱらうことが信頼を得る、に欠かせないそうである。

自動車の普及は酒飲みに対する認識を大きく替えている。少なくとも、昭和30年代は酒の上の出来事は容認される、傾向があった。朝青龍の今回の事件は、昭和30年代なら許されたであろう。朝青龍は日本国籍を取得しなかった。あれほどに日本語が上手く、東京が大好きだと言いながらも、日本文化に馴染めなかったからであろうか?

スターリンはノモンハンの戦場で戦死したモンゴル兵士の数倍のモンゴル人を帝国のスパイとして処刑したそうである。それはソ連極東地域に居住していた朝鮮人も受けた災害であった。朝鮮人の悲劇は多くの活動家が殺害され、他は中央アジアに放逐されたことである。

田中克彦教授はモンゴルでの反日感情の基盤にソ連への恐怖がある、と指摘している。朝青龍に付いて、その家系をもう少し知る必要があるだろう。満洲国を建国し、内蒙古を抑えた帝国と、外蒙古を抑えていたソ連が対峙するが、それは蒙古諸族に多くの災害をもたらせた。その歴史を考えると、朝青龍が酔っぱらったくらいで、土俵から追い出したことに賛同しかねる。朝青龍の引退会見では、テレビの前でもらい泣きして仕舞った。何故、許してやれなかったのか?

北朝鮮問題家の中で、『労働新聞』紙の愛読者として、西岡力、宮塚利雄それから元NHK職員の畑山康幸氏が知られている。1月28日付けの『労働新聞』紙が、「“非核国家”のベールをかぶった“核のハゲワシ”」と題する論説をどの様に読んだのだろう。それから、北朝鮮が日本へ「過去清算」を呼び掛けていることを、どの様に受け止めているのだろう?

蛇足だが、RP訳で読むに過ぎないが、「ハゲワシ」が北朝鮮に生息しているのか?どうか?分からないが、此処は「コンドル」と表記した方が迫力ありますよ!

蒙古も朝鮮も帝国の膨張過程で辛酸を舐めさせられている。その歴史を受け止めると、南牛は両民族に対して「許す」心根が日本人には求められている、と感じている。

2010年2月5日 南牛 安部桂司

 
 
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