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2010/09/07 Tuesday 16:26:10 JST
 
 
毒入りギョーザと反日教育の間 プリント メール
2008/03/20 Thursday 16:53:34 JST

毒入りギョーザと反日教育の間
-小泉純一郎元首相の外交姿勢を批判する李明博大統領の誕生を受けて-
安部桂司 (「月刊日本」2008年3月号掲載)

 

1:李明博氏への一問一答

朝日新聞社の主張の根っ子にはアジア仲好し主義がある。そのアジアも古代以来の朝鮮半島と支那大陸に限られ、いわゆる東アジアとの連携「友好」を説くのが朝日新聞社の主張の根幹と見受けられる。2月2日付けの『朝日新聞』紙は、昨年12月の韓国大統領選挙を制した李明博氏との一問一答のインタビュー記事を掲載している。

李明博氏が日韓関係について、歴史問題の克服で日本に何を求めますか、との問いに、「小泉元首相については経済、行政改革を高く評価している。しかしアジア、特に韓国、中国との関係ではあまり成功しなかった」と述べ、「あえて言うなら、日本の国内政治のために国際関係が損なわれることはないようにしてほしい」と、注文を付けている。これは小泉純一郎首相の靖国神社参拝を指すと思われるが、多くの韓国人が祀られている神社に日本の首相は参ってくれるな、と言う理不尽な主張とも受け取れる発言である。

更に、拉致問題に関しては、「日本が拉致問題に多大な関心を持っていることは知っている。自国民の保護のことだから十分に理解している。この問題は北との6者協議が進展すれば、同時に解決してくるのではないか」と、述べている。これも韓国の大統領に就任する人物としては、おかしな発言である。拉致問題が6者協議で解決することなど、向き合っている北朝鮮の現政治体制から考えられないだろう。ここはあくまでも「日本と北朝鮮の直接交渉(交戦も含まれる)でしか解決しないことは自明ではないのか」と、答えるべきであろう。

 そして李明博氏は、対北朝鮮政策の基本方針を問われて、「任期中に北韓(北朝鮮)の核を廃棄させ非核化する。北の核を認めれば、東北アジアに核(開発)競争が起きる」と、答えている。この発言も大半の日本人(インタビューした朝日新聞社の舟橋洋一主筆などは別にして)は、おかしな発言だと受け止めるだろう。東北アジアでは、ロシア、赤色支那、朝鮮半島が核武装して、日本だけが核武装してない現実を無視する発言であるからだ。


2:秩序と安全性の確保を何処に求めるのか?

 李明博氏に会見したのは朝日新聞の舟橋洋一主筆などである。インタビュー記事を掲載した『朝日新聞』紙の3面には、「日韓関係 創造的経営を」という舟橋主筆の解説を掲載している。そのなかで舟橋主筆は李明博氏の主張を以下の三つに纏めている。一つは、北朝鮮の非核化を任期中に実現したい。二つは、対米関係は「修復」、日韓関係は「改善」する。三つに、日韓の歴史問題では、日本に何かを要求するより互いに成熟した関係に持ち込みたい。

 舟橋主筆はこれらの主張に関して、一つに太陽政策を批判するが、南北経済の統合開発戦略を追求する可能性は否定できないといい、「非核化なしに、対北関係正常化も経済協力もない」との主張に疑義を挟んでいる。それは現代グループ出身ゆえ、李明博氏が北朝鮮の資源と労働力を韓国経済へ取り組もうとする「新手の太陽政策」を考えるだろう、と予測しているからだろう。

 次の対米関係の「修復」に対しては、声高に叫ぶが、米韓の間に広がる対北脅威感や対中戦略感の差異をどう克服するのか?日米韓協調路線の復活にも国内に対北、対中配慮上の慎重論があるだろう、と逆に問い。「中国は、韓国の日米傾斜を牽制する一方、日米中協調を進めようとしている」から、日米韓協調、日中韓協調ともどもどのように強化するのか、日韓ともに知恵を絞る必要があると、説くのだが、問題の根っ子に韓国・赤色支那両国の対北朝鮮人権認識が問われている、ことを舟橋主筆は失念している。むろん、赤色支那自身も人権問題を抱えている。

三つ目の歴史問題に関しては、盧大統領も当初は「過去は問わない」と言っていたが、途中からそれ一色になったと、盧武鉉大統領の前例を挙げて疑問を呈している。金大中、盧武鉉と二代に渡り、就任時の発言を言葉通りに受けて失望させられてきた日本国民の意思に重なる解説ともなっている。だが、問題はその後に舟橋主筆が付け足した「同じ轍を踏まないためにも、とりわけ日本側要人は、発言と行動を慎まねばならない」との言葉である。

これでは、盧武鉉大統領の「過去を問う」政治姿勢が、「日本側要人の発言と行動」に求められることになる。その結果、小泉純一郎首相の靖国神社参拝を暗に批判する李明博氏の発言に擦り寄った言葉となっている。


3:農薬入り食品は日本へのテロである!

 2月の2週目に入って、週刊誌の広告を眺めるだけでも恐ろしくなる。4日の月曜日は、「中国食品汚染」(『AERA』)、これが「食べてはいけない」中国殺人冷凍食品カタログだ(『週刊ポスト』)、「産地表示ナシ」中国産“猛毒”食品リスト(『週刊現代』)など、赤色支那からの輸入食品の危険性を訴えている。それが翌5日の火曜日には、食品テロか!いまも農薬食品は「野放し」状態(『週刊朝日』)と、赤色支那からの無差別テロの疑いを述べている。そして6日の水曜日になると、「日中戦争」に発展した「毒入り餃子」シンドローム(『週刊新潮』)、猛毒「メタミドホス」を入れたのは誰だ!(『週刊文春』)と、月曜日から水曜日へ掛けての、たった3日間で注意の喚起から、テロへの疑惑発生そして戦争状態だと、食品危機の深化が進み、日・支関係全般で外交関係が緊張を迎えている。

 『朝日新聞』紙の報道も、最初の報道があった1月31日の一面トップ記事は「中国製ギョーザで中毒」と、事件の発生を伝えた。2月に入り、1日は「ギョーザ以外も検査」と、トップ記事で日・支両国が共同で原因を解明することを説いている。そして、この日は「社説」に「食の安全に国境はない」と題して、「農薬はギョーザがつくられた中国で混入した可能性が高そうだ」から、「安全衛生への意識を高め管理体制を整えないと、発展を妨げることになろう」と、赤色支那を「善導」すべきだと述べている。

2日はトップの地位をマイクロソフトが米ヤフーに買収提案したことに譲り、左片隅上に「工場、検出薬物使わず」と、赤色支那当局が製造元の「天洋食品廠公司」の工場では使われていない、と判断したと報道している。そして3日はトップ記事に戻るが、天洋食品「不備ない」と、赤色支那側の検疫局が「検出薬物不使用」という冷凍ギョーザの製造元を庇う発言を掲載している。

だが、4日は一面トップで「ギョーザ袋外側に薬物」とギョーザが袋詰めされた後に一度に付着した可能性がある、と報道した。そして翌5日は、続けて一面トップだが「未開封品から薬物」と、袋の内側と中身のギョーザの皮からメタミドホスを検出されたことから、密封前の段階で農薬成分が混入した疑いを報じている。そして5日、ギョーザ事件として「社説」は、「解決は日中の試金石」であり、冷静に努力し合って解決に導けば、中毒事件の打撃を減らし、成熟した関係への一歩となる、と主張している。

 「社説」で冷静さを求める『朝日新聞』紙だが、報道は事実に導かれて6日になると「6月製に別の農薬」と、有機リン系農薬「ジクロルボス」が検出された事例を報道している。そして『朝日新聞』紙の一面から「ギョーザ事件」の報道が7日には消えている。本当は一面に出して貰いたい、赤色支那の検疫当局幹部が、「人為的な毒物混入」を示唆する発言は社会欄(39面)に出ていた。

 8日になって『朝日新聞』紙は、「密封の袋内側から薬物」と左側一面に報道し、「中国での混入確実」と報道した。だが、『朝日新聞』紙の1日付けの「社説」には「安全衛生の水準」を挙げることが説かれているも、5日付けの「社説」には赤色支那の衛生の問題への言及がなされてなかった。問題の根源に赤色支那全体の水の問題と衛生概念の欠如があることを分析してなかった。


4:問題の根源に衛生思想の欠如がある!

農薬入りギョーザで有名になった天洋食品廠公司の工場を知る貿易業者に2月5日、御徒町まで出向いて説明を求めた。貿易業者は「彼処は床から立派ですよ」と言った。それに食品廠の構内へ外部からの進入は難しいが、一旦中へ入れば自由に行動できる、と述べた。問題は個々の従業員の衛生に対する考え方だろうといい、衛生教育はしているはずだが、労働者の流動性もあるから、と言った。

故に、国家品質監督検査検疫総局の魏伝忠副総局長が「中国での製造過程で人為的に毒物が混入された可能性はきわめて低い」と弁明し、「中日関係の発展を望まない極端な分子によって引き起こされた可能性がある」と述べた(『朝日新聞』2月7日付け)ことは、一旦構内(製造工場から倉庫のある)に入れば自由に行動できる工場内秩序を考慮に入れた発言とも見なされる。だが、赤色支那全体を覆う衛生思想の欠如に対する自己批判の言葉はなかった。

赤色支那には、江沢民執権下に執拗な反日教育の場、記念館が設立された。その一つ、を昨秋に見学したが、小泉純一郎首相が靖国神社へ参拝する写真を掲げていた。70年前の戦争を記念する施設に、21世紀の日本の首相を糾弾する説明文を付けて写真を掲載していたが、見学した後に入ったトイレでは手洗いの蛇口が故障していた。


5:日本は資金と技術援助を、徒に求められている!

昨秋の吉林省を旅行中に漢族の大学教授から、「日本は戦争を拡大せず、満洲の経営に専念していたら、われわれの生活水準は今よりずっと高くなっていただろう」という言葉を耳にした。彼は満洲建国15年間のインフラ整備を絶賛した。旧滿洲国の版図内は他の地域に比べて衛生思想が普及しているので生活がし易いそうである。

帝国の35年間の朝鮮経営は、先ず衛生状態の改善と交通網の整備から始まった。次に無煙炭から練炭を製造し、オンドルの練炭化を図り、禿山に植林を進めた。植林に合わせて大河川流域の水利事業を推進し、米作の増産を図る一方で、山地の保水能力の増加に合わせて水力発電所を建設し、電気化学工業を興した。朝鮮戦争は帝国の遺産を壊滅させたかに見えたが、朴正煕大統領治世下に日韓交渉が成立し、日本からの資金と技術援助で韓国経済は漢江の奇蹟を招来する。

その帝国が朝鮮の近代化に果たした役割を日本の政治家が誇るや、従来韓国側は「妄言」などと攻撃してきた。幾人もの大臣が友好を損なわないためにと職を辞した。既に、李明博氏は韓国大統領就任以前から、赤色支那の帝国陸軍糾弾の記念館に掲示された小泉首相誹謗の言葉を肯定する発言をしている。それは朝鮮から滿洲に掛けて帝国が、先ず衛生状態の確保を図り、人々に衛生概念を普及したことを失念している発言ともなっている。

李明博氏は核放棄を条件に北朝鮮支援を公約している。その内容は北朝鮮の国民所得を3千ドルに引き上げるために、400億ドルの国際協力基金を設ける、ことだそうである。選挙公約に掲げた400億ドルのうち、100億ドルは日本からの資金を充てる考えだそうである。確かに北朝鮮経済の再生にはインフラ整備への投資と鉱山開発が欠かせない。だが反日教育の上に成立している北朝鮮への経済支援を日本国民が素直に応じるであろうか?

平成20年2月7日 安部桂司

 
 
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