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2006/10/15 Sunday 16:35:59 JST |
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’91 科協学術報告会 共和国で創設されたレア・アース生産基地 国際化学合弁会社、咸興化学合弁工場 特別講演 趙康造 (朝鮮商工新聞 1991年7月23日(火))
(記事紙面画像はここをクリックしてください) 1966:朝大理学部化学科卒業 1974:東京工業大学原子炉工学研究所にて工学博士学位取得 1973~1987:朝大工学部教授 1986:共和国物理学博士 1988:国際化学合弁会社理事 一貫生産工場が稼働
(株)国際トレーディング(本社・東京都港区芝大門、呂永伯社長)は、共和国との合弁企業「国際化学合弁会社」のレア・アース(希土類)工場を咸鏡南道の咸興市に完成させ、さる四月から操業を開始した。本工場では、原料のモナザイト処理から高純度の酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化イットリウムなど最終製品までの一貫した生産が可能である。 平安南道の「鉄山」に産する原鉱を選鉱したモナザイト精鉱(65%以上)の処理能力は、年間1300トンであり、製品は一部国内の工業需要にまわすほか、そのほとんどを日本など西側諸国向けへの輸出を計画している。 咸興工場は、10万平方メートルの敷地に延べ3万平方メートルの建屋(二十数棟)をもつ規模であり、精鉱処理、中間原料精製などの前処理工程とレア・アースの抽出・分離・電解などの生産ラインのほか、分析と応用製品開発のための研究所をも併設している。現在、五十数名の工程技師を含む500人の従業員が三交替で運転をしており、その生産意欲も極めて高い。 Vladimir註:国際トレーディングは2006年現在、「東京都港区芝大門」には存在しない。
(株)国際トレーディング 東京都文京区小石川1-6-1-903 03-3818-2427
工業発展への効果
レア・アースは、周期律表第Ⅲ族に属する原子番号57番のランタン(La)から71番のルテチウム(Lu)までのランタン族15元素に21番のスカンジウム(Sc)と39番のイットリウム(Y)の2元素を加えた17元素の総称である。鉄、銅、アルミニウムのように、一般にはなじみのない元素であるが、金属・電子工業の分野では結構重要な素材としてその付加価値も高い。とりわけ、70年代における高温超伝導物質の発見が、ハイテク分野での超伝導用材料としてレア・アース(イットリウム、ランタンなど)の用途開発に大きなインパクトを与えた。 カラーテレビ、液晶テレビの受像器・ワープロのカラー画面などのブラウン管の鮮明な蛍光材として、イットリウムとユーロピウムが使用されており、その需要は高い。また、ネオジムやサマリウムを利用した高性能永久磁石(Sm-Co磁石、Nd-Fe-B磁石)は超小型モーターや医療用断層撮影装置などにも使われている。最近では、ニッカド電池に対抗する充電用電池の電極材としても広くその需要が期待されている。 これ以外にも、レア・アースは光学レンズ用、石油・自動車排気ガス分解触媒、鉄鋼添加剤、セラミックコンデンサーなど、その利用分野は多岐にわたっており、先端工業の新素材として色々な応用開発が精力的に進められている。 祖国との合弁企業が共和国の重工業・先端工業に必要な材料を提供する化学工業の分野を扱うのは初めてのことであり、レア・アース工業を興すことによって祖国の工業発展に期待できる効果は数知れないものがある。それは、①レア・アース製品が国内需要に向けられた場合、上記のような電子、鉄鋼分野での向上がはかられる。②レア・アース以外の高純度金属精錬における抽出技術の導入が考えられる。③38種類の副原料生産工業(塩酸、硝酸、カセイソーダ、アンモニア等)などの関連工業の技術向上。④レア・アースを用いた科学研究事業に強い影響を与える……等々、その効果は膨大なものがあると期待している。 合弁の成否
レア・アースのジョイント・ベンチャーに携わって足掛け四年の歳月が過ぎ、この間、現地調査、契約、工場建設、設備組立、試運転を経て四月の操業にこぎつけた今、科学研究に半生を打ち込んできた小生にとって感無量の思いがする。しかし、感慨にばかり耽っている訳にもいかず、この合弁の精鉱に向けて引き続きクリアーすべき問題も多い。世界に通用する品質を保証し、ユーザーの需要に見合った製品の安定供給をいかに保つかに事業の成否がかかっていると思う。 このような原則的立場で頑張れば、必ず販路は拓けるし、市場の信用と信頼を得られるものと確信している。そのためには①生産工程の系統的な技術管理を徹底することが何よりも重要である。②工場運転に必要な原資材を質、量の両面にわたって計画的に確保し、水、蒸気、電気などユーティリティの厳格な管理体制の強化、③従業員教育を日常化し、特に製品の質保証に対する認識を強めるべきだと考えている。 以上、苦難の道を歩みながらも着実に開拓してきたレア・アース合弁に、同胞商工人たちの期待も大きいと聞く。5~6月のサンプル出荷に続き、8月には十数トンの製品が日本に初輸入され販売に向けられる。合弁会社の一員として身の引き締まる日々が続くことになるであろう。 |